デスストランディングをクリアしたからネタバレ感想

かの有名なデスストランディングがEPICゲームズで無料配布していたので、
どんなもんかいなとプレイして一か月程度。
ようやっとクリアできましたので感想をまとめたいと思いました。

とは言いましても序盤の記憶は最早彼方遠くに行ってしまいましたので、ぼんやりしたものになりますが……。

タイトル通りネタバレ配慮は一切していないので、どうかクリア前の方は読まないようにお願いいたしたく思います。

 

 

 

 

始まりは人身事故

雨の山中をバイクで疾走、崖から大ジャンプ、カッケー!って思っていた瞬間に人身事故ったのは面喰らいました。
しかもこの事故でバイクも失い、主人公のサム君、さっきまでのカッコよさはどこへやらであわてて荷物を拾い、洞窟で雨宿りをする羽目になります。それどころじゃないじゃん……このサムとかいうおっさん怖い……って思ってたらサムおじがおもむろに濡れた服を脱ぎ始めてアラやだいい体してるじゃなあいと思っていたらさっき轢き殺したはずの女性・フラジャイルさんが現れてなんかおしゃべりしてたら幽霊が出てきました。本当です。
心がすでにジェットコースターロマンス、これがコジマゲームスの洗礼……?

 

 

伝説の配達人、生まれたての小鹿ムーブ

幽霊が去ると雨が止み、フラジャイルさんも去っていきます。ちなみにフラジャイルさん、まるでスナックのように芋虫を食べていらっしゃるのです。嘘じゃないです。ごめんね、ハクナマタタなんだ。その上これから先、事あるごとに「食べる?」って勧めてくるのがなんとも。
まあ、ちゃんとサムおじに食べさせられるし、ステータス的にも出血を即座に止められるという便利アイテムなんですがね。これからは昆虫食の時代だという啓示でございましょうか。

さて、虫の話はおしまいにして。これからは伝説の配達人との呼び声高い主人公、サムを操作して配送業務に入ります。待ってろお客さん!と、思ったのですがそうは問屋が卸さない。
とにかくサムおじ、操作が難しい。足元がおぼつかないのです。
そもそも最近ゲーミングPCを買った私には、PCのゲーム操作自体がままならないというゲームそのものには全く関係のないデバフがかかっていたこともあるのでしょうが……少し方向転換を試みただけで左右に体が振られて転びそうになります。さらには山道なのも相まって足元の凸凹に足を取られておっとっと、これが伝説の配達人の姿かと悲しくなってきたものです。
私がこのゲームをプレイしている間、サムおじに終始抱き続けた感情は「こんなプレイヤーに操作されてごめんよ……」という申し訳なさが半分を占めていました。
本当ゲーム下手でごめんねサムおじ。

 

 

 

繋ぐ繋いでストランド結び目ノット繋がって一人では生きていけないブリッジ

こんな感じで細かくストーリーを辿っていけたらよかったんですけど、冒頭に書いた通り記憶が薄らぼんやりしているので、もう一気にストーリー全体の感想を述べたいと思います。
序盤のストーリーで正直辟易したのが、とにかくみんなが同じことを言い続けること。
ブリジットといい、アメリといい、ダイハードマンといい、そして他のブリッジズ職員といい、更には配送先のお客様といい、とにかく繋がなきゃダメだ、ストランドなんだ、アメリカがやべえから繋ぐんだ、結び目を作るんだ、繋がれた、一人じゃ生きていけない、誰かと繋がってうんたらら、同じことを手を変え品を変え、のべつ幕なしひっきりなし。私ならノイローゼになります。
操作性がなかなか難しいし(更にプレイヤーが下手くそ)、サムの能力値も低い、序盤のは便利アイテムも少ない。それでいてBTはしっかり現れるし、ミュールにも追っかけられる。そのくせBTにもミュールにも対抗手段がない(一応ミュールは殴って倒せるけど、ド下手には難しかった)。そんなストレスフルな状態でどこ行っても似たようなことばかり言われるのはしんどかったです。

 

 

頑張りが足りないブリッジズ?

私がサムを通して見たブリッジズ、そしてUCAという組織はとにかく好感度が低いです。
デスストランディングの世界は人類滅亡待ったなしの非常事態なわけで、そういった状況であればBBのような非人道的な道具も使わざるを得ないし、サムは24時間監視するし、血も排泄物も勝手に採るし人権は守れません、みたいなことは理解出来るタイプです。しかしその非人道的行為の理由になるはずの『緊急事態感』が感じられないのが一番の不満ポイントです。カイラル通信を繋ごうと必死になってるのはサムだけって感じで、プレッパーズならいざ知らず、ブリッジズの施設でさえ好感度が上がらないと通信容量も素材も最初からフルには融通してくれないし、車やバイクの一つももらえない(配送所には車がしっかり止まってる)。頑張る必要があるのはサムだけ、ブリッジズは高みの見物、という感覚が拭えませんでした。

特にそれを感じたのがジャンク屋とカイラルアーティストの件。
直接ブリッジズに関係あるわけではないのですが、この二人の仲がこじれたとき、カイラルアーティストが「頑張ったら座礁地帯越えて無事実家に戻れました^^」みたいなメールを送ってきた瞬間に、何かもう色々……アンタを運ぶのにどんだけ苦労したと思ったんですか?っていうのと、一般の女の子が「頑張ったら座礁地帯越えられました」って言ってるのに、アメリカ再建を志す組織の人々はいったい何をしているのか?という疑問が沸いて止まらなくなってしまいました。

 

 

嫌がらせでしれっと座礁地帯にぶち込もうとする善良なアメリカ市民たち

クラフトマンとジャンク屋のことだよ!
まあブリッジズ自体テロリストの片棒を担いだクソ野郎ってことになってるから、ある程度は仕方がないとは思いますけどね?
しれっと「座礁地帯行って来いよ」みたいなこと言ってますけど、それ「死ね」って言ってるってわかってる?サムが帰還者で血液グレネード持っててよかったね!
二人ともこの後「お前らの依頼受けたサムってやつ死んだよ」って報告されたとして満足するんですかね?
あとジャンク屋は無駄にカイラルアーティストのムービー見せつけてきたの許してないからよろしく!

 

 

アメリ!魔性の女!

このゲームで最もやべえ女、それがアメリです。
色々な意味で「非人道的」を体現するこの女性、本当に面倒くさいビーチ姫です。
デスストランディングというゲームのストーリーにおいて『最も面倒な絡まり』を生み出しているというのに、終盤になるまでひたすら「助けて」「ビーチで待ってる」しか言ってくれません。
サム的には最愛の姉なので、そんなぼやーんとした指示にもしっかり従ってしまうのですが、正直プレイヤー的には全く思い入れはないし、人が寝てるところにちょこちょこ現れては同じ事ばかり繰り返す変な女性としか思えませんでした。閉じ込められてます、敵の目を潜って出てきてるんです、みたいなことを言う割にはあまりに頻繁に登場するので「実は自由に出歩けます」って言われた時も「でしょうね」としか思えませんでした。
もっとサムとの繋がりとか、人を不思議と惹きつける魅力というのを描写してくれたら彼女への評価も変わったのかもしれませんが。
何せサムといいダイハードマン、どっちもアメリとブリジットにぞっこんで、目の前に彼女がいるとそれ以外の人のことはそっちのけになってしまうみたいですから(サムがビーチでフラジャイルに取った態度はお前さあ……ってなった。ダメサムですね)

あと自分でBBのことズキューンバキューンした割に悲しみすぎてて逆に笑ってしまったのは秘密。

最後にゴチャゴチャ語ってましたが、ただアメリの自己満足に付き合わされてただけかあ、としか思いませんでした。まったく躊躇せずに血液弾ぶち込んだし……。

 

 

妻<<<<<<[越えられない壁]<<<<<<<<姉

完全攻略したわけではないのでアレなのですが、本筋を負った限りではサムにとっては妻より遥かに姉の方が大事なように見えます。妻の姿がさっぱり見えません。
サムにとってのルーシーはいずこへ……。

子供のころからビーチで頻繁に会っていたから特別!とはいえ、私にはアメリの良さがわからなかったよ、サム。

 

 

苦痛!嘘エンディング

このゲーム、なぜか二回スタッフロールが流れます。ビーチで一回目に流れるときが本当につらい。
アメリさんのビーチを閉じた後、サムの回想で『アメリさんによるよくわかるデスストランディング解説ムービー』が流れるのですが、このムービーが変にぶつ切りになっているのです。途中でなぜか砂浜で自由に歩き回れるようになり、この歩き回っている時間の間にスタッフロールが画面に浮かびあがります。そしてある程度時間を経ないと(多分予定されていたスタッフロールが表示され切らないと)次のムービーが流れません。しかもさらに面倒なことに、歩き回らずに座り込んだままでいるだけでは、次のムービーが始まりません。つまり
ムービー終わる→
ふらふら歩きまわらされる(ここでスタッフロール表示)→
サムが「あー疲れた」みたいな感じで土下座的座り込み→
アメリさんのありがたいお言葉ムービー
→(以下繰り返し)

みたいな感じです。本当に意味が分かりませんでした。
正直ぶっ続けのムービーでよかったです。
しかもムービー終わってからも当然のようにゲームは続きます。正直途中で寝たかったです。もう少しで終わるって思ったから寝ずに頑張ったのですが、本当のエンディングを迎えるころには外が白かったです。許さないぞ。

 

 

ただの答え合わせになってしまったもんだから

アメリとブリジットの関係、クリフとサムの関係などが大体予想通りだったこともあって、渾身のエンディングを何となく冷たい目で見てしまいました。
えっ、そうだったの!?みたいな感動が全然なかったんですよね。
ですよねー、で終わってしまった。

 

 

 

とはいえ割と配達中毒になった

ストーリーはどうも納得できませんでしたが、ボーラガンを入手してからは配送が楽しくなってきました。道路を直すのも満足感高かったです。何より道路が直ればバイクやトラックですいすい配達がこなせるようになるし、プレッパーズの好感度を上げると便利な装備品が貰えるのもうれしいポイントで、ある程度好感度あげて良いものもらっちゃおう!とアメリをほっぽらかして延々と配送任務をこなしてました。
そういえばボーラガン入手前後のあたりでやっとデスストサーバーに安定して繋げるようになって、他の人の施設や道具を利用できるようになったような記憶があるので、それも配達中毒に拍車をかけたのかもしれません。
こうしてミュールは生まれちまったのか……しょうがねえなあ。

しかし山岳部に移ってからはちょっと面倒が勝ち始めてしまい、北配送センターあたりは結構スルーしてました。既存のUCAから材料の融通を利かせるのも難しい、経路はテロリストに挟まれてる、だったらマウンテンノットをひたすらジップラインで飛び回ってる方が楽だったので……。

 

 

残りの気になる点など

・クリフは最高にかっこいいけど突然FPS始まったのはちょっとよくわからないです

・名前に色々絡めすぎててちょっとくどく感じました

・ヒッグスと突然格闘ゲーム始まるのは意味不明でした

・時系列がよく分からなかったので、年表があれば嬉しかったです

・演出がちょっとくどいかも……リサイクルとかプライベートルームとか

バックパックのアレンジ、プライベートルーム以外でもさせてください

・FキーとTabキーの使い分けが面倒だった気がします

・水辺を渡ると、どうしてあんなに足が遅くなるのですか?

・カイラル通信の仕様が分からねえ、何が送れて何が送れないの?

・デッドマンが一番好きです

 

 

 

総評

配送してグッドをもらうこと、配送経路を整えるのは大好きでした。
特に道路を直すために物資を運んだり、ジップライン配置のベスポジを探すことに執念を燃やしていたような気がします(まあジップラインに関してはあまり綺麗に繋げなかったというオチですが)。

戦闘は苦手でしたが、武器を手に入れてからはミュール、BTと戦うのも割と積極的にするようになりました。不足しがちな素材をガンガン手に入れて、道路修復にぶち込むのが快感なんですねえ。

しかしボス戦はずっと苦手なままで、正直苦痛なレベルでした。難易度下げたらよかったかも(意地を張ってノーマルクリアしました)。
特にキャピタルノットに戻るときなんかもう満身創痍で見るに堪えない状況になってました。フラジャイルさんのクリプトビオシス粉々。マジめんご。

 

ストーリーは正直あまり面白いと思えませんでした。
あの壮大な物語を理解するには、私のIQが低すぎたとしか。
特にアメリとブリジットを筆頭にブリッジズの面々に「任務を押し付けてくるくせに大事なことは全く教えてくれない人たち」という感情を抱いてしまったため、誰の境遇にもほとんど同情できなくなってしまったのはちょっと良くなかったかも。
唯一の例外はデッドマン。人との距離感をうまくつかめてない感じが好きです。極端!
あとハートマンも嫌いじゃないよ。

 

 

とりあえず私のデスストランディングはこんな感じでした。
もう疲れたので世界のことは他のサムたちに任せたいかな……。